Tattoo

3年くらい前からのおつきあいになる、カレン。
私よりも3歳も年上なのに年齢を感じさせないし、スレンダーでおしゃれで、素敵な女性である。
テーブルの上で下を向いていても、いつもあーだこーだとおしゃべりが止まらない。
彼女は1年ほど前に、線維筋痛症と診断されている。医師のすすめでマッサージを受け始めた。
筋の緊張を一時的に緩めることはできても、なかなか根本的な治療には手が届かない。
同じ病気を持つ人が集まるサポートグループに参加しているのだそうだ。
周りの人たちがいろんな種類の薬に頼っていると驚いていた。
食事・栄養面から治療しようという医師がシドニーに居るのだそうで、
予約を取って会いにいってみるということだった。
「昨日は妹とガールズ・デーして楽しんで来ちゃった。Tattoo入れちゃったのよ~」
いろいろ大変な状況でも、お茶目さを忘れないカレン。
まわりがうっすらピンク色。まだ炎症が治まっていないのだ。
この部分は上手く避けて通らないと。
ロータスの花には”命を与える”とか”人生の扉を開く”とかそういった意味があるのだそうだ。
つるに繋がっているハートに、自分の3人の子供たちのイニシャルを入れるらしい。
「彼女らしいTattooの入れ方だな・・・」と感心。
Tattooの入れ方があまりにもビジーで「なんだこりゃー」と思わされるようなものも多いが、
個性ある入れ方をしている人を見ると心に残る。
友達のHさんはママさんランナー。走ることが人生観を変えたのかもしれない。
”道”と漢字で足首に入れている。とってもスマートな入れ方で、彼女のイメージにピッタリ。
違和感がないのがステキ。
ビクラム・ヨガで話の合うキャサリンは、漢字で”力・勇・知”と縦に並べて入れている。
ある時「これ、なんでこういう風に入っているの?」と聞いてみたところ、
「あ、これ。突然夫に別れを告げられて離婚ってことになったんだけど、
その時に自分には意外と力、勇気と知恵があったんだなって気がつくことが出来たの。
だから、入れたのよ。」という答えが返ってきた。
子供が18歳に育ってから、いきなり言われたのだそうだ。
ダンナさんの気持ちにはまったく気がついてなかったって。
この3文字のTattooも彼女によく似合っている。
もうひとつ、よく記憶に残っているのが、シドニーで出会ったOnsen®の生徒トム。
勉強熱心なセラピストになりたてで、やる気満々の20代前半。
鍛えられたムキムキの体に(体幹)
大きく”strength is coming from within"と入れてある。
筋肉ムキムキの彼が入れるから、なんか説得力がある。
芯(真)の強さというのは内側に秘められたものなのだ。
ふと弱気になる時、彼の顔を思い出すことがある。
Tattooに込められた不思議な力!