恥
この日は小雨が降っていた。
渋谷でタクシーに乗ろうとするが、タクシー乗り場にタクシーが来なくて
人々が5、6人は並んで待っている。
そして、なかなか来ない。
予約は9時である。
困ったな~と、じっとしていられずに動き出す。
通りを渡って、角を曲がって来るところで拾おうとした。
3台がそろって曲がってきた時、2台はさっと他の人が乗ってしまったが、
もう1台の運転手とは目も合って、私から合図し、
「さあ、乗ろう」と一歩踏み始めたところで、
さ~っと後ろから走ってきた女性が乗り込んだ!!!
「You've got to be kidding me!」
と腹の中では叫んだが、
腹を立てるよりも、母が車に引かれないように注意をすることの方が大切である。
結論はこの後すぐ来たタクシーに乗り、
予約には少し遅れたが、幸い検査を受けるには支障はなかった。
まあ、私達ももう少し考えて早く家を出ていれば、あわてる必要もなかった訳である。
それにしても、こんなことがあっていいのだろうか?
9時(出社前?)に間に合うかどうかという時間だったので、タイミングも悪かった。
しかし、ヨボヨボ歩く母(母は脚が悪い)と娘の後ろから走ってきて、
横取りしてタクシーに乗り込むなどという行為はオーストラリアでは考えられないことである。
そのまま走り去る運転手も運転手だ!
でも、もちろんプラス面だけではない。
オーストラリア人はのんびりしていて良いが、仕事が遅くてイライラすることだってある。
人を待たせても結構平気だったりする。
日本人は「お待たせしていはいけない」という気持ちがある。きちんとしている。
でもいつも急ぎすぎている??
やれやれ、どっちが良いのかは分からない。